追記した投稿

防衛省、宇宙領域に関する調査研究を契約

2018年6月22日金曜日

C-2の価格

 C-2輸送機の価格について検索してすぐに出てくる資料から抜粋。

話題になった経緯
財務省は、C-2輸送機の優位性を認めながらも価格上昇を続ける同機の代替案検討をすべきと指摘しました。同分科会の過去の資料でも価格を問題視していました。対価格上昇が続いたことで、代替にまで言及したと思われます。(*1)
「C-2輸送機の性能は、他機種と比較して優れているものの、近年価格上昇が著し
い。そのため、C-2輸送機のみを取得し続けるよりも、費用対効果に優れる機種に代替することも検討すべきではないか。」(*2)

C-2予算額
防衛省の年度予算概要に記載されている額(*3)。実際の契約額との差異は公表されないので不明。補正予算は額を記載していないので不明。2017年度はエンジンを含まない(*4)。2018年度は1機分のエンジン含む?(推測)。
  • 2011年度 2機 374億円
  • 2011年度3次補正 2機 ?億円
  • 2012年度 2機 329億円
  • 2014年度 2機 398億円
  • 2015年度 無し(エンジン2機分調達)
  • 2016年度 無し(エンジン2機分調達) 機体構成品 87億円
  • 2017年度 3機 553億円
  • 2018年度 2機 435億円
  • 2019年度 2機 453億円(”エンジンを除く機体単価は、平成30年度予算価格172億円に対し163億円(9億円減)”予算概要より引用)
機体単価
先行調達したエンジン費用を加味したもの。財務省資料より引用(*5)。カッコ内は調達機数。
量産開始時の2011年度と2018年度の差は70億円になります。
  • 2011年度 166億円(4機)
  • 2012年度 165億円(2機)
  • 2014年度 199億円(2機)
  • 2017年度 224億円(3機)
  • 2018年度 236億円(2機)
エンジンの価格
高騰の理由として数年前から言われているCF6エンジンですが、量産開始から契約額は2倍になっています。 2015年度と2016年度は開発中の不具合のためエンジンのみ調達(計8台)。2017年度は先行調達したエンジンを搭載するため調達はありません(6台分)。1機当たり16.9億円増えたかたちになります。

搭載用エンジン調達実績(*6)
品目「 CF6-80C2K1F推進システム(搭載用)」
契約相手方 GEアビエーション・ディストリビューション・ジャパン株式会社
  • 2011年度 4台 3,280,725,000円
  • 2011年度 4台 3,424,050,000円
  • 2012年度 4EA 3,656,100,000円
  • 2014年度 4EA 5,204,520,000円
  • 2015年度 4EA 5,932,440,000円
  • 2016年度 4EA 6,657,120,000円
  • 2018年度 2EA 3,558,600,000円
  • 2019年度 4EA 7,236,900,000円
  • 2019年度 3EA 5,395,500,000円(維持用)
取組
価格削減の取組み

  • 2017年度予算 : 概算要求から機体価格47億円削減、エンジン先行取得分利用 (*4)
  • 2018年度予算 : 
  • 官給品拡大、GCIP見直し。
  • メーカーとの交渉による価格の減 15億円 (*7)
今後
C-2は、2017年3月に開発が完了し、2018年1月には任務運行を始めました(*8*9)。
防衛省は2026年度までに25機(残り12機)を導入予定としていますが(*10)、価格低減が実現できるのか注目しています。

[更新1] 2016年度予算の内容を追記。
[更新2] 2018年度、2019年度予算

出典
*1 財務省 : 財政制度分科会(平成30年4月6日開催)資料一覧 /資料3防衛
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia300406.html
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia300406/03.pdf
*2 出典*1の16ページ
*3 防衛省 : 予算等の概要
http://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan.html
*4 財務省 :平成29年度予算政府案
https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2017/seifuan29/19.pdf
*5 出典*1の28ページ、右のグラフ「C-2単価推移」
*6 防衛装備庁 : 契約に係る情報の公表(中央調達分)
http://www.mod.go.jp/atla/souhon/supply/jisseki/rakusatu/index3.html
*7 出典1の7,8ページ
*8 防衛装備庁 : 次期輸送機(XC-2)の開発完了について
http://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup290327.pdf
*9 航空幕僚監部 : C-2による任務飛行の開始について
http://www.mod.go.jp/asdf/news/houdou/H29/300126.pdf
*10 防衛省 : 平成29年度行政事業レビュー(事業番号:0204-0205)
http://www.mod.go.jp/j/approach/others/service/kanshi_koritsu/h29_res/h28past_list22.html
0204 次期輸送機(C-2(仮称))の取得 エクセルファイル
http://www.mod.go.jp/j/approach/others/service/kanshi_koritsu/h29_res/h28past/0204.xlsx
*11 中西けんじホームページ : 質問主意書《支出官レート②》
http://nakanishikenji.jp/diet/14775

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