財務省 平成30年度予算執行調査の結果
https://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/fy2018/sy3007/3007d.htm
財務省が予算執行の改善点の指摘を行う調査。今年度の防衛省の対象項目は「予備自衛官制度の運用」、「装備品の選定手続」、「装備品のプロジェクト管理」の3つ。後ろ2つを抜粋。矢印(→)の先は財務省が示した改善点・検討の方向性。
【
装備品の選定手続】
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1.1 選定手続
→装備品全般の選定手続の明文化。コスト分析等を含む厳正かつ公平な審査を実施する
1.2 情報開示
評価・検討の詳細な内容を公開していない。航空機以外は契約情報が公開されるのみ。
→適切なタイミングで積極的に開示(透明性、国民への説明責任)
2 選定段階でのLCCの算定・比較
→選定時にLCCでコスト比較をする。LCCを速やかに公表する。
3 企業提案内容に対する拘束性の確保
→提案内容を正当な理由なく変更しない誓約書を求める。
→防衛省は要求性能や調達時期を設定し条件を変更しない。
【
装備品のプロジェクト管理】
1.ライフサイクルコストの精緻化
同時期のLCCと予算要求額が乖離
計画通りに取得したにもかかわらず調達数減を理由にLCC上昇
→最新の見積もりの反映。近年の物価変動・加工費レートの伸率を加味、事業継続判断の理由を公開。
2.WBSベースによるEVM管理の実施状況等について
→契約後速やかに実施
→コストやスケジュール超過への改善を契約書等に明記
→コスト抑制成果のLCC等への反映、抑制手法の横断的取組
3.コストデータベースの活用状況等について
→必要な機能の見直し
→登録対象の見直しデータ入力。細分化。精度向上
→データ共有と活用
メモ:選定について情報開示するように求めています。謎の次期小銃選定レースについて公表されるのか気になります。企業に提案内容を守る誓約書を提出させるようにする一方で防衛省には計画通りの調達を要求しています。
コスト超過条項に引っかかったグローバルホークを代替困難と一文で済ませた件は指摘が入った。
装備庁のLCC管理報告などは公式HP参照[
ATLA プロジェクト管理について]
防衛装備庁 : 中央調達における平成29年度調達実績及び平成30年度調達見込
http://www.mod.go.jp/atla/souhon/supply/jisseki/jisseki_mikomi/index.html
防衛装備庁 : 戦闘機用エンジンシステムの研究試作(プロトタイプエンジン)の納入について
http://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup300629.pdf
IHI : 将来の戦闘機用を目指したジェットエンジンのプロトタイプ(XF9-1)を納入
https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2018/aeroengine_space_defense/2018-6-29/index.html
IHIのプレスリリースに研究の大まかな流れが書いてある。